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【日本古典】竹取物語⑤【かぐや姫】

<前記事>
竹取物語①
竹取物語②
竹取物語③
竹取物語④


そろそろ誰かこの糞ゲーを攻略してくれ!


【挑戦者】
大納言 大伴御行(おおとものみゆき)

元ネタになった人物はそのまんま大伴御行(646年~701年)という人物。
壬申の乱では天武天皇側で活躍して勝利に導いたそうだ。

大伴氏は代々軍事を司る一門で、天忍日命(アメノオシヒノミコト)という神武天皇の東征に付き従った神様を先祖としている由緒正しい家系である。
同じく軍事氏族としては物部氏が有名で、物部氏が国軍を司るとすれば、大伴氏の職掌は天皇の身辺を警護する親衛隊のような役割だった。
軍事氏族と言うから脳筋な一族かと思えば、万葉集の編纂に関わった歌人の大伴家持なんかもいる。

ちなみに大伴氏はのちの当主の善男(よしお)が、政敵を陥れるために放火の自作自演をするものの結局ばれて島流しにされてしまっている。応天門の変と言い藤原氏の陰謀説もあって真偽は定かではない。


【依頼品】
龍の首の珠
中国の古典『荘子』には「竜頷」という言葉が紹介されていて、龍のあごには美しい珠があってそれを得るために危険を冒すことを「竜頷」と言うのだと。
またインドの竜樹(ナガールジュナ)が著した仏典『大智度論』によると、龍の頭の中には摩尼宝珠なる伝説のアイテムが隠されていて、それを手にすればどんな願いも叶うのだそうな。
また『法華経』には海竜王の娘が仏に摩尼宝珠を献上したとの記述もある。

418px-Kunisada_II_The_Dragon.jpg
歌川国貞の『釈迦八相記今様写絵』(Wikipediaより引用)


大伴御行は屋敷に集めた家来たちに龍の珠を取って来いと命じた。
家来たちが渋ると、御行は「別に天竺(インド)や唐土(中国)に行けって言ってるわけじゃないし、龍は日本にもいるだろうから楽勝だって!」と言って食糧と経費を持たせて無理やり旅立たせた。

家臣たちは仕方なく旅立ったものの「無理じゃね?アホくさくね?」と各々帰宅して引きこもったり、適当な場所に行って姿をくらましてしまった。

御行はと言うと、かぐや姫と結婚する気満々で屋敷を豪邸に改築したり、嫁さんと離婚したりして過ごした。
しかし待てども待てども龍の珠を持ち帰る家来が帰って来ないので、御行は「あいつら使えねー!!」と自ら龍退治のため出陣することにした。

船で筑紫(九州)方面に航海中の御行だが、厄介なことに嵐に巻き込まれてしまった。
当時は航海技術も未熟で、遣隋使・遣唐使船も遭難しまくったくらいで航海はかなり危険だった。

御行は龍を殺そうとしたからこの嵐は龍の祟りだと思って、必死に謝罪しまくった。
東洋の龍は雨や嵐を自在に操ると言われてるしね。

願いが通じたのか船はやっとの思いで陸地にたどり着いた。
そこは播磨国(兵庫県)の明石だった。
救助された御行の顔ははれ上がり、両目はすもものようだったそうな。グロw

御行が帰還すると姿をくらましていた家来たちもわらわらと帰ってきた。
龍退治が無理と主君もよく分かっただろうから罰を受けることもあるまいということだ。
御行は「むしろよく龍を退治しに行かずにいてくれた。もし龍を殺していたら多くの人に災いが降りかかったに違いない。かぐや姫はとんでもない極悪人ぞ」とちゃっかりかぐや姫に責任を転嫁しつつ、家来たちに褒美を取らせた。

武人らしくさっぱりした人物でまあ悪い人じゃないよねw


しかし日本にはドラゴンスレイヤー(竜殺し)居ないよね。
西洋だったら竜を退治した勇者の物語は結構多いけど、日本だったら八岐大蛇(ヤマタノオロチ)を退治したスサノオくらいかな。
日本の場合は源頼光や渡辺綱のような鬼退治が多いね。
西洋では竜は邪悪な存在だけど東洋では神聖な存在というのが影響してるのかも。
大伴御行も成功してれば貴重な日本のドラゴンスレイヤーとしてファンタジー史に名を残せたのに残念w


  

  

〈参考資料〉
    

フリー百科事典Wikipedia

桔梗屋旅館

〈関連記事〉
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【日本古典】竹取物語②【かぐや姫】

【日本古典】竹取物語③【かぐや姫】

【日本古典】竹取物語④【かぐや姫】

【日本古典】竹取物語⑥【かぐや姫】
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