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ギリシャ神話① ナルキッソス

水面に写った自分の姿に恋をし、遂げられる事のない恋に身を焦がした末に衰弱死した美少年がいた。
名はナルキッソス。ナルシズム(自己愛)の語源である。

494px-Michelangelo_Caravaggio_065.jpg

どうしてこんなアホな事になってしまったのだろうか。いくつかの異なったエピソードが残されているので紹介する。

一つは愛と美の女神アフロディナからの贈り物を侮辱した罰だという話。
いくらモテるからって調子に乗り過ぎたらいかんな。ギリシャ神話の神様は怒らせるとまじヤバいし。

もう一つは、アメイニアスという男から惚れられた話。ゲイに言い寄られたナルキッソスは当然断るのだが、この同性愛者はタチが悪かった。
恋破れて絶望したアメイニアスはナルキッソスの家の前でナイフを使って自殺してしまう。なんて迷惑なストーカーw
しかも死の間際に
「どうかこの恨みを晴らしてくれ」
と、月の女神アルテミスに願って死にやがる。逆恨み乙w
そして女神の呪いによって、ナルキッソスは自分しか愛せなくなってしまったらしい。
というかこんな下らん願いを聞き届けてやるのかよアルテミスは。

最後はエーコーというニンフ(妖精)を振った話。
エーコーは諸事情により、相手の言葉を繰り返す事しかできない妖精である。
そんな彼女がナルキッソスに恋をしてしまうのだが、当然うまくいかない。相手に気持ちを伝えようにも言葉をオウム返しすることしかできないのだから。
「お前なんか嫌いだ」と言われれば、
「嫌いだ」としか返せないし、
「あっちへ行け」と言われれば
「あっちへ行く…」と答えるしかなかった。

エーコーは悲しさでやせ細り、哀れにも肉体を失って声だけの存在になってしまった。
もちろんこちらはエコー(山びこ)の語源だ。

この一部始終を見ていた復讐の女神メネシスがエーコーに同情し、ナルキッソスに対して報われない恋を与えたのだった。

ナルキッソスは衰弱死する間際、水面に写った己に別れを告げる。
「さよなら」
すると、
「さよなら、さよなら」
とエーコーが答えてくれた。

800px-Waterhouse_Echo_and_Narcissus.jpg
ナルキッソスとエーコー

彼は死んで水仙の花になったという。水仙の学名はナルシサス(Narcissus)である。


参考資料

フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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